2021-07-26

タイの不動産投資で失敗するパターンとは?8つの事例で徹底解説

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日本のほとんどの主要都市から直行便で5~7時間とアクセスもよく、ビジネス・観光ともに日本人から根強い支持のあるタイは、海外不動産投資先としても人気です。
しかし人気がある分、トラブルも多数報告されているという現実もあります。ここではタイで不動産を購入した際の失敗例をもとに、その回避策について紹介します。

タイ不動産投資の失敗パターン:購入編

1.プレビルドの物件を購入して建設工事がストップする

タイを含む東南アジアでは、「プレビルド」と呼ばれる物件を購入するのは一般的な購入手法です。なお、プレビルドとは、建設工事の前または途中で売り出される物件のことをさします。新興国では不動産市場の整備が行き届いていないため、中古物件を購入できるケースはあまり多くありません。

また、外国人による土地の所有が認められていないことから、新築コンドミニアムが主な選択肢となります。なおプレビルド物件の投資については、プレビルドとは?海外不動産の投資手法を知ろうをご覧ください。プレビルドの物件には、購入時期が早いほど低価格で物件を購入できるメリットがあります。

しかし、建設途中で工事がストップした結果、物件の引き渡しを受けられないリスクには要注意です。コンドミニアムの売主であるデベロッパーが倒産してしまうほか、住民の反対運動で建設が途中で中止になったというケースもあります。 竣工リスクを軽減するためには。現地の大手デベロッパーや日系デベロッパーの開発物件を選ぶことが重要です。

また、可能な限り現地を視察してから購入検討することをおすすめします。

2. 不動産会社選びに失敗する

「年利10%保証」「この物件は必ず価格が5倍に上がります」「10年後でも同額以上の買取保証があります」などの好条件を提示してくる不動産業者には注意が必要です。

案内された物件が施工ミスのある不良物件だったり、 購入後すぐ不動産会社が倒産して賃貸付けができず、保証も受けられなくなるなど被害が多く聞かれています。

3.バーツ高のときに購入してしまう

タイ不動産を購入する際は、タイバーツの相場に要注意です。1タイバーツは2018年4月17日現在約3.4円ですが、1月は約3.5円でした。3,000万タイバーツの物件を購入すると、0.1円の差でも約300万円、2015年のように3.75円まで上がれば、1050万円も物件が高い状態で購入することになります。

なお、2021年6月時点では1タイバーツ=約3.5円です。大幅に値動きすることは少ないものの、タイバーツの相場も考慮しながら購入のタイミングを図ることが必要になります。

4.周辺相場より高価格で物件を購入してしまう

気に入った物件が見つかった後、業者から「急いで契約を結ばないと、ここは人気物件だから売れてしまう」と急かされてサインをしたら、そのエリアの相場価格より割高だったというケースもよくあります。日本人だからという理由で、高めの金額を提示されることもあるので要注意です。

損なく物件を購入するためには、周辺相場をリサーチしたうえで物件を視察し、その物件が適正価格なのかを見極めることも重要になります。

タイ不動産投資の失敗パターン:購入後編

5.賃貸需要が小さく空室を埋められない

タイ不動産投資に、日本国内の不動産投資よりも高い利回りを期待される方も少なくありません。しかし、賃貸需要が乏しいエリアで物件を購入してしまったがために、空室を埋められずに苦しむ失敗例も多いものです。海外不動産投資では、土地勘に乏しい日本人も多いため、不動産エージェントに勧められるがまま物件を購入してしまうケースもあります。

しかし、不動産エージェントが勧める物件が必ずしも賃貸需要の大きい物件とは限りません。不動産エージェントから勧められた物件であっても、周辺エリアについて投資家自ら調査することが重要です。例えば、バンコクなどの都市部では交通渋滞が慢性的な問題となっています。

特にBTSまたはMRTと呼ばれる鉄道の沿線では、朝夕に大きな交通渋滞が発生するため要注意です。タイに新興国のイメージを強く持つ人もいるかもしれませんが、バンコク在住者には交通渋滞を避けるため通勤に鉄道を利用する人も多くなっています。タイ不動産投資では、バンコクにおいては特に、日本と同様に鉄道の駅から近いほうが入居者を入れやすいケースもあります。

6.内装を軽視したため入居者が入らない

タイを含む海外不動産投資では、賃貸住宅は家具家電付きのものが一般的です。タイも例外ではなく、タイ不動産投資ではオーナーが内装を整える必要があります。

しかし、家具家電はどんなものでも良いというわけではなく、入居者の好みを把握しながら選ぶことが重要です。新築コンドミニアムの場合は、物件のオプションで家具家電を入れられることもあります。オプションを選択しなかった場合は、オーナー自らによる購入が必要です。

現地の入居者にはどのようなものが好まれるのか、不動産エージェントの意見も参考にしながら選ぶのが賢明と言えます。

7.家賃滞納で収入が入ってこない

新興国の海外不動産投資では特に、現地人の入居者による家賃の滞納リスクに要注意です。例え想定利回りが高い物件であっても、家賃が入ってこなければ、低利回り物件と同じになってしまいます。タイ不動産投資で家賃の滞納リスクを軽減するためには、可能な限り日本人や富裕層の入居を見込める物件に投資することが重要です。

例えばバンコクであれば、プロンポンやアソークなどのエリアは都心に分類されるため、日本人駐在員などの入居も期待できます。プロンポンは特に日本人が多く集まるエリアです。

8.物件購入後のサポート・メンテナンスをしてもらえない

海外の不動産会社の場合、購入までしかサポートをしてくれない会社も少なくありません。物件を賃貸運用する場合は、その後のメンテナンスの質によっても賃料や資産価値が変わってきます。同じエリアでも、きちんとメンテナンスをされている物件は、人気があるので賃料は上がり、メンテナンスがされていない物件は、家賃を下げるよう要求されることも少なくありません。

物件を購入する際には、サポート・メンテナンスの対応範囲を確認することが必要です。コミュニケーションの難易度や商習慣の違いなども考慮すると、日系不動産会社を選ぶこともリスク軽減に寄与します。

タイ不動産投資の失敗パターン:売却編

9.物件の売却先がみつからない

タイの不動産売買は個人間の取引が多く、外国人にはハードルが高くなっています。購入と同じく物件の売却も不動産仲介会社に任せるケースも多いものです。しかし、不動産会社を選ぶうえで重要なポイントは、日本人だけでなく、他の外国人やタイの現地のマーケットにも裾野のある不動産会社を選ぶことです。

マーケットが広いほうが、良い条件で物件を売却できる可能性が高くなります。そういった不動産会社を1から探すのは面倒だという方は、購入時からメンテナンス・売却までトータルで行っている不動産会社を選ぶことをおすすめします。

10.周辺相場より安い値段で売却してしまう

物件売却を急ぐと、不動産会社のいいなりになって、相場より安い値段での売却になってしまうこともあります。

できれば売却期間には余裕を持って、購入時と同じように自分の所有物件の類似物件がどのくらいで売却されているか、相場価格をきちんと調べてから売却活動に入ることが大切です。

まとめ

タイに限らず海外不動産を購入するということは、日本で不動産を購入するよりも利益を見込める分、リスクを伴うこともあります。リスクを軽減するためには、自分自身でもしっかり調べること、実際に現地で自分の目で物件をみること、信頼のおける不動産仲介会社を見つけることなどが重要です。

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