2021-11-06

フィリピンのコンドミニアム完全ガイド。人気エリアから賃貸・購入情報まで解説!

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近年、移住先として人気が高まっているフィリピン。物価の安さや、長期ビザの取得のしやすさから、多くの日本人が移住しています。そんなフィリピンへ移住するうえで、特に気になること。それは、住環境のことではないでしょうか?

そこで、今回は日本人が住むのに人気の「コンドミニアム」タイプの物件について、「どんな暮らしができるのか?」「どんなエリアがおすすめなのか?」「どうやって賃貸・購入ができるのか?」といったことを解説していきます。

リーズナブルに贅沢な暮らしができる!フィリピンのコンドミニアムの魅力

フィリピンのコンドミニアムは分譲マンションのようなタイプで、部屋ごとにオーナーが異なります。賃貸物件の場合は、エアコンをはじめ、冷蔵庫、ベッド、ダイニングテーブルやリビングセットなどの大型家電や家具がすでに備わっていることがほとんど。このため入居者にとっては、入居時にかかる費用が抑えられるというメリットがあります。

フィリピンのコンドミニアムには、付帯設備・施設として共同エリアにスイミングプール、サウナ、スポーツジムがあり、物件によってはジャグジーやテニスコートが備わっている所も。基本的に居住者は無料で利用可能です。

また、コンドミニアムのロビーには受付があり24時間有人管理。セキ ュリティ面で安心です。マンションというより、豪華なホテルと言った方が理解しやすい施設と言えるでしょう。

非常用電源が確保されていることが多く、フィリピンで起こりがちな停電時も安心。日本駐在員の利用率が一番高い住宅のタイプとなっているのもうなずけます。

フィリピンのコンドミニアムの間取りは、最近では少し小ぶりのものが主流で、3LDKにメイド部屋が付いて100~110㎡。2LDKの場合は65~85㎡程度です。このような間取りで、家族向けは約4万ペソから(約84,000円)。

これらのコンドミニアムは家賃も手頃ですが、実は東京都心一等地レベルのエリアに立地しています。また、「メイド部屋付き」という物件から想像できる通り、フィリピンでは富裕層や中間層に限らず、低所得者層でもメイドさんを雇っていることは一般的です。日本ではあまり馴染みがありませんが、フィリピンではメイドという職業が定着しています。

フィリピン人の富裕層や外国人の家庭では、メイド以外にも運転手を雇っていることがほとんど。フィリピンの生活では欠かせない存在です。このような生活に慣れると非常に便利で、日本では味わえない生活を堪能できるでしょう。


フィリピンでコンドミニアムを購入する前に気をつけたい外国人向けの規制

フィリピンでは、フィリピン国籍を持たない外国人は、土地の購入を規制されています。また、戸建も土地と同一に扱われるため、フィリピン国籍を持たない外国人は戸建を購入できません。なお、外国の法人はフィリピンの土地を購入できますが、フィリピン資本が60%以上入っていることが条件です。

一方、建物に関しては土地のような規制はなく、外国籍の方でもコンドミニアム(分譲マンション)、及びタウンハウス(低層の連棟式集合住宅)などを購入できます。

物件購入価格の規制もありませんので、どの価格帯でも購入可能です。ただし、規制によって、外国人及び外国法人は、コンドミニアム全ユニット数の40%未満までしか購入ができないようになっています。



フィリピンのコンドミニアム。日本人に人気のおすすめエリア


続いて、フィリピンのコンドミニアムを選ぶ際に参考にしたい、日本人が多く住むという、おすすめのエリアを見てみましょう。ここではフィリピンの首都、マニラ周辺のエリアを中心に紹介します。

日本人駐在員に安定した人気を誇る、マカティ市

マカティは商業エリアの町で、マニラ空港からその中心街まで車で約20分の距離にあります。有名なホテルや高層ビルのオフィス、ショッピングゾーン、そして飲食スポットが豊富。

最近まで、日本人が一番多く居住していたエリアです。日本人が仕事でフィリピンに駐在する場合、ほとんどのケースがこのマカティを選ぶと言っても良いでしょう。

ファミリー向きのコンドミニアムが多い、ロックウェル地区&サルセド地区

日本人が住むコンドミニアムが多くあるのがマカティ市のロックウェル地区とサルセド地区。このエリアは、どちらかと言うと家族世帯向きです。日本人学校のスクールバス停留所があることや、3LDKで150㎡以上という広めの間取りがあるコンドミニアムが多いことがその理由として挙げられます。

特にロックウェル地区は、富裕層が多く住む高級住宅地で高層コンドミニアムが立ち並んでいます。高級ショッピングモールのパワープラントモールに隣接しており、ショッピングや食事にも便利です。マカティのビジネス街まで車で約15分程度で通勤者にも便利。

一方、サルセド地区はマニラ1番の高層ビルが立ち並ぶビジネス街にある住宅エリア。アヤラ通りを挟んだレガスピ地区の反対側に位置しています。

コンビニやカフェ、公園などもあり、ジョギングしたり、犬の散歩をする人も。徒歩で行けるようなショッピングモールなどの商業施設は少ないですが、車では約10分ほどの距離のため不便な場所とは言えないでしょう。

単身者向きのコンドミニアムが主流、レガスピ地区

レガスピは比較的、単身者が多い地区。コンドミニアムの間取りも1ルームのStudioタイプから2LDK程度までが主流となっています。マカティでも、外国人や富裕層のフィリピン人に人気の高い商業施設であるグリーンベルトや、グロリエッタ、リトル東京などに近く、買い物や食事に便利。

カフェやコンビニの他、公園や緑も多く生活しやすい環境は、先述のサルセド地区と並び2大人気エリアに。日本人の単身赴任者や夫婦で住む世帯に人気が高い地区となっています。

以上、マカティのコンドミニアムについて紹介しました。このエリアのコンドミニアムは古くからあるものがほとんどで間取りが広目ですが、次に紹介するフォート・ボニファシオ地区と比べると、10年以上の築年数が経っている物件が多いと言えるでしょう。

開発が進むタギッグ市フォート・ボニファシオ地区

フォート・ボニファシオ地区は、富裕層と外国人向けに高級住宅地として大規模開発されたエリア。現在もまだ開発中のため、続々と高層コンドミニアム建設が行われています。

日本人学校をはじめ、インターナショナルスクールやブリティッシュスクールなども近く、ファミリー層に人気のエリア。幼稚園や子ども用の体操教室などもあります。また、マカティのビジネス街まで車で約15~20分と比較的便利な距離に位置しています。

ショッピングモールや、ハイストリートという商業施設とつながっているコンドミニアムもあり、雨の日でも傘なしでショッピングや飲食が楽しめます。

特筆すべきは、最新エリアのため街並みがきれいなこと。朝のジョギングや散歩が満喫できそうです。建設中のコンドミニアムの光景が気になるかもしれませんが、高層ビルがほとんどで超都会というイメージの地区となっています。

居住者の大半が外国人で、現状、一番の投資物件が集まっているエリアでもあります。このため日本人の居住も増加中です。


不動産会社の選び方は?

ここではフィリピン不動産の購入に失敗しないための、不動産会社の選び方や注意点を紹介していきます。

不動産ライセンスを要確認

フィリピンで不動産業を営むためには、不動産エージェントのライセンスが必要です。しかし、ライセンスを持たないフィリピン人が、ブローカーとして仲介をしていることも少なくありません。

無資格者が不動産業者の紹介をしただけで、実務を行っていないのに手数料を要求してくることもあります。このような相手との取引を避けるためには、ライセンス番号の事前確認が必要です。

プレビルドの物件は竣工リスクに要注意

プレビルド物件は、未完成の段階で物件を購入することで将来の値上がりを期待できます。しかし、購入者が支払った資金をそのまま工事費用に充てるような、自転車操業的なプロジェクトもあります。

そのため、物件の売れ行きが悪いと資金が不足して、建物自体が建たない、竣工が大幅に遅れるといったトラブルが発生してしまうことも。

そういったリスクを避けるためには、信頼できるデベロッパーによるプロジェクトを選ぶことが重要です。フィリピンで大手のデベロッパーは10社以上あり、それぞれ特徴やランクがあります。事前にデベロッパーについて確認しておくことがポイントです。



フィリピンコンドミニアムのトラブル例


魅力が多いフィリピンのコンドミニアムですが、その一方でトラブルもつきもの。ここでは、フィリピンのコンドミニアムに住んでいる人が困った事柄について、知っておきたい代表例を3つ紹介しましょう。

水漏れのトラブル

フィリピンのコンドミニアムには、シンク下の扉の中に「グリストラップ」という箱が設置されています。下水道に直接、油やゴミが流出するのを防ぐための装置ですが、放っておくとシンク下から汚水が流れだし大変なことに。トラブルを防止するためには定期的なクリーニングが必要です。

エレベーターのトラブル

コンドミニアムのエレベーターは、IDをエレベーター内のセキュリティーセンサーにタッチするなどの方法を用いており、自分のコンドミニアムがあるフロアにしか行けない仕組みになっています。

管理人が更新をミスしたため、エレベーターが動かなくなる事態に遭遇した人も少なくありません。また、30階以上ある建物の中で、可動しているエレベーターが1基だけということもあります。

エアコンのトラブル

一年中エアコンを使うフィリピンでは、エアコンの水漏れや故障が起こることも多いものです。フィルターを細目に手入れしておくとともに、業者による定期的なクリーニングを入れるのがおすすめです。

フィリピンでコンドミニアムを賃貸する

次に、立地に優れ、スイミングプールやスポーツジムなどの施設が備わった高級コンドミニアムの家賃や賃貸方法について説明します。

家賃の相場

フィリピン在住の日本人が選ぶのは、セキュリティがしっかりした高層のコンドミニアムです。家賃は敷地面積や建物によって様々ですが、単身者向けのワンルームタイプで2万ペソ(約42,000円)前後から、家族向けは約4万ペソから(約84,000円)となっています。

投資も検討する場合は家賃のバランスに要注意

フィリピンは経済成長著しい国ではありますが、現地人の所得はまだそれほど高くありません。フィリピンで不動産投資も考えているなら、投資物件エリアの家賃相場を調べるなど、空室リスクへの対策が重要です。

駐在員などの富裕層をターゲットにしている物件であれば、それらのターゲットが実際に住んでいるエリアなのかも確認する必要があります。

立地の見極めは慎重に

首都マニラであっても、立地を入念に確認しておかないと、物件の裏手が貧民街だった、治安の悪い場所だった、ということもあります。新興国ならではの注意点ですが、不動産投資として物件を探している場合は、立地のチェックが重要です。

賃貸するまでのステップ

フィリピンではインターネットで検索できる不動産情報がほとんどないため、コンドミニアムを借りるためには、不動産業者を通じて複数の物件を内覧することから始まります。その後、気に入った物件が見つかった場合には、オーナー、又は代理人との個別交渉を経て契約します。

1年の賃貸契約を結んでから家賃数カ月~1年分の前払いと敷金(通常、家賃の2カ月分)の支払いをするのが一般的で、契約更新も可能です。なお、部屋を借りるための手続きは煩雑なため、日本人好みのきめ細かいサポートが可能な日系の不動産業者やエージェントに相談するのがおすすめです。

フィリピンのコンドミニアム購入にはローンも使える

フィリピン不動産投資の最大のメリットは融資を受けられること。外国人でもフィリピンの銀行との取引が可能なので、それを利用する方法もあります。

例えばフィリピン最大の商業銀行であるバンコ・デ・オーロ(BDO)は、日本人顧客を担当するジャパンデスクが設置されており、「ホームローン」という住宅ローンを提供しています。申し込み条件は以下の通りです。

①21歳以上で完済時に65歳以下である
② 一世帯の総計月収が100,000ペソ以上である
③給与やビジネスなどからの安定した収入源がある
会社員の場合は、現在の会社で2年以上勤務していること、自営業や専門職の人は、売上や所得が2年以上安定していることが求められます。

この外国人が組める「ホームローン」は、コンドミニアムの購入のみが認められています。気になる融資可能金額ですが、居住者の場合は物件の査定価格の80%までOKです。頭金は物件査定価格の20%~必要となります。融資期間は10年間です。

一方で非居住者の融資可能金額は物件の査定価格の70%で、頭金は物件の査定価格の30%~、融資期間は5年間となっています。

フィリピンの住宅ローンについてさらに知りたい方には、「フィリピン不動産を購入する際に住宅ローンが組める銀行3選 」をご覧下さい。


まとめ

フィリピンのコンドミニアムの賃貸や購入を検討している方に向けて、コンドミニアム概要や魅力、エリア、そして賃貸・購入の方法まで紹介してきました。

フィリピンでは、スイミングプールやスポーツジムなどの施設が備わった一等地にある高級コンドミニアムでも、比較的安く快適に住めます。日本ではなかなか得られない体験や生活を堪能してみたいですね。

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