2018-06-19

キプロス不動産ガイド。購入規制や価格動向まで徹底調査

  • Advice


温暖な気候、美しい景色などから、キプロスは従来より別荘地としてヨーロッパ北部の人々からの不動産投資が盛んでしたが、経済危機後に公布された投資移民政策により、中国、ロシアからの投資も増加しています。今回はそんなキプロスの不動産事情について解説していきます。

キプロスとはどんな国?


キプロスは、地理的には中東に近い地中海の島であり、EUに加盟、ユーロを使用しています。観光、金融業などで栄え、歴史的経緯から英米法を使用、国民は英語を話し、法人税率が低いことなどから、多くの外資の誘致に成功しています。

近年では、経済危機の影響を大きく受けたとはいえ、天然ガス田の発見、カジノの建設などにより、さらなる発展を遂げようとしています。

これまで日本とのつながりはそれほどありませんでしたが、年内に日本大使館が開館予定です。

キプロス不動産は外国人でも購入できる?


キプロスの不動産を外国人が購入する際に、特に規制はありません。土地、建物ともに問題なく100%所有することができます。

法律上は現地の銀行からローンを組むも認められていますが、ギリシャ金融危機で銀行が大きなダメージを受けたため、現時点では困難です。

投資移民政策により30万ユーロ以上の不動産を購入し、またキプロスに銀行口座を開き、30,000ユーロの定期預金を3年以上保持すると、永住権を取得することができます。国籍(パスポート) の取得を希望する人は不動産の種類により、200万ユーロ、あるいは250万ユーロの不動産を購入する必要があります。

キプロスの不動産を購入するメリットは?


賃料収入が19,500ユーロまでであれば、所得税額は無料

多くの国では、賃料収入の所得税率が高く、税引き後には額面上の利回りより1%以上下がってしまいます。キプロスの不動産はヨーロッパの中でも安く、賃料も安いため、この条件を満たすことは困難ではありません。

キャピタルゲインを狙える可能性がある


不動産価格は全盛期から比べると、まだまだ回復していませんが、ギリシャ危機からの経済回復と、構造改革や財政再建、銀行システムの再建、投資移民政策による投資者の増加により、不動産価格がこれからさらに上昇が見込めるため、今不動産を購入すれば十分なキャピタルゲイン(不動産売却益)を狙える可能性は高いです。

キプロスで不動産を購入するステップ


キプロスの現地事情に詳しい人はまだ少数だと思いますので、購入前に視察をおすすめします。現地事情に明るい不動産業者を選択ください。

視察ツアーは、一例として、不動産の視察、もし、気に入った物件があれば弁護士との面談2-3日、キプロスの銀行口座の開設、不動産購入の契約、弁護士への授権を、5、6日で行います。購入を決断した場合は頭金を支払います。

帰国後、不動産の残金および税金を、キプロスで開設した銀行口座に振り込みます。

頭金を支払った後30日前後で、元所有者の所有権の有無、物件の隠れた瑕疵がないことと確認などの後、弁護士が不動産売買契約の登録をします。

この後、永住権取得を希望する人は、必要な資料の準備(取得、翻訳、公証など)をした後、弁護士が購入者に代わってすべての書類を提出します。

3ヶ月ほどの審査を終え、許可証を取得したら、永住権を申請するすべての申請人はキプロスへ入国、永住カードの作成を申し込み、指紋の採取をします。

永住カードは、出来上がったら弁護士が受け取り、日本国内の住所へ送付してくれます。

永住カードを取得されてから1年以内にキプロスに入国する必要があります。その後2年に1回のキプロスへの入国の条件を満たすことで、キプロスの永住権を維持することができます。

ただ、キプロスはシェンゲン協定に加盟はされていますが、未実行の国ですので、現在のところキプロスの永住権を持っていてもヨーロッパ圏を自由に移動することはできません。

今後、シェンゲン協定が実行されれば、不動産価格のさらなる高騰が予想されます。


キプロスで不動産を購入するのにおすすめのエリア


ラルナカ


南東湾岸の港湾都市で、キプロス最大の国際空港、二番目に大きい港と石油港があります。人口は約18万人です。ビジネスの中心地で、ショッピングセンター、娯楽施設、ヨット用のマリーナなどを含む経済センターの建設が予定されています。

居住用集合住宅から、別荘まで、リーズナブルなものから高級なものまで広く外国人投資家に購入されています。

リマソル


キプロス南海岸にある、首都ニコシアに続くキプロス二番目の都市で、人口は約20万人、観光、貿易の中心地です。カジノの建設も予定されており、今後さらに多くの旅客数が見込まれます。

生活の質も高く、2017年の不動産価格上昇率、住宅の利回りは、首都ニコシアを含む四大都市の中で最高でした。

パフォス


首都ニコシアから約100キロ南西に位置し、人口は約15万、キプロスで二番目に大きい国際空港があります。

海岸が広がり、自然環境が美しく、まだまだこれから開発が進む地域も多く、リゾートの中心地です。のんびりした生活を好む移住者も多く住んでいます。

まとめ


投資移民政策実施国の中でも、ギリシャと並んで永住権取得のハードルは低く、英語圏のため、ロングステイ、留学などにも使えますので、不動産購入を考えてもよい国の一つといえるでしょう。

不動産価格自体もこれからまだまだ上昇が見込まれますので、キャピタルゲインも狙える可能性は高いので、キプロス不動産は不動産投資として検討価値のあるのではないでしょうか。