2020-03-08

ニュージーランドの移住のメリット。生活費やビザの取得方法まで解説!

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観光や仕事でニュージーランドを訪れ、美しい自然や人々の生活スタイルに魅力を感じることで移住を夢見る人は少なくありません。しかし、いざ移住するとなると、永住権を取得する方法についての情報収集をしなければならないでしょう。

費用、手続き方法、求められる経歴や英語力など、事前に知っておいたほうがよいことは多いです。ニュージーランド移住を成功させるためのポイントを詳しく紹介します。

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ニュージーランド移住の魅力

豊かな自然と都市生活のバランス

ニュージーランドはオーストラリアの南東に浮かぶ島国です。北島・南島と呼ばれる2つの大きな島を中心に、小さな島々で構成されています。国土は日本の4分の3程度、人口は約495万人です(2020年3月時点)。人口密度は日本と比べようもなく、手つかずの自然が多く残されています。成田・羽田・関西国際空港からは飛行機で約11時間。人気の観光地ということもあり、最大の都市オークランドまでの直行便が就航しています。

南の島であるニュージーランドは、ハワイのように1年中夏気分で過ごせるような気候と思っている人もいるかもしれません。ですが、実際のところ、ニュージーランドには四季があり、その季節ごとにさまざまな表情を見せてくれます。

日本人にはなじみやすい気候条件でしょう。南半球に位置することから、季節の移り変わりは日本とは反対です。夏は12~2月、冬は6~8月となります。

1年を通して温暖な気候ですが、日本のような蒸し暑さはないため、夏でも涼しく過ごしやすいでしょう。冬には雪も降ります。特に雪の多い南島には、世界でも有数なスキー場がいくつも存在しています。

ニュージーランドをよく知る人の話や、現地在住の人が運営しているブログなどには、ワークライフバランスが確保されている素晴らしさがしばしば語られます。残業も休日出勤もなく、定時帰宅するのが当たり前というのはうらやむ人も多いでしょう。日本でも見直されてきた仕事と生活のバランスですが、ニュージーランドではすでに一般的となっているようです。

高い移住満足度

ニュージーランドへの移住を希望する人は世界中に存在します。その理由の1つには、すでに移住した人の満足度が高いことが挙げられるでしょう。

金融グループHSBCが2019年に発表した居住満足度調査によると、ニュージーランドは第5位の満足度という結果になりました。この調査は国外居住者を対象に、「経済」、「経験」、「生活面」など複数の項目のスコアを集計したものです。

ニュージーランドが特に高いスコアを上げたのが「ワークライフバランス」の項目や「心身の健康」「政治的安定」となりました。これは、ニュージーランドでの生活において、仕事や住環境、周囲との人間関係などに満足していることを意味します。

ニュージーランドに移住すると生活費はいくらかかる?

ニュージーランドの平均給与は日本とほとんど変わりません。消費税は15%と高めですが、物価に関しても日本と同じくらいです。つまり、同国での生活費は、日本で暮らすのとそれほど大きな違いはありません。

ただ、レストランでの食事は日本よりも大分高いことが知られています。永住権を持っていない人には、医療費などの負担も重くなるでしょう。その一方で、スーパーなどの食品類に関しては、特に旬の野菜や果物などが安いため、自炊中心の生活を送ることで生活費をおさえることは可能です。

もしあなたが同国最大の都市であるオークランドで一人暮らしを始めるならば、生活費の目安は以下の通りです。

家賃 700NZD
光熱費 家賃に含まれる
食費 200NZD
日用品 50 NZD
交通費 100 NZD
その他(交際費・携帯電話料金など) 300 NZD
合計 1350 NZD

ニュージーランドでは一人暮らしであっても友人などとシェアすることが一般的です。

また、家賃に光熱費が含まれていることもめずらしくありません。そういった生活環境を踏まえて、上記では、オークランドでフラットシェアをしている成人男性をモデルケースとしました。

ニュージーランドの全国平均賃料は値上げが続いています。オークランドはもともと需要が高かったため、賃料の大幅な値上げなどは起きていませんが、じわじわと家賃が上がっていることも事実です。家賃や物価の上昇もある程度視野に入れながら、移住計画を立てることをおすすめします。

まずはビザを取得することから

日本で身につけた技能を使って仕事探し

ニュージーランドで永住権を獲得するためには、同国にとって必要な人間であることを証明しなければなりません。特に、移住を希望する人が年々増えている状況においては、あなたに何ができて、それが同国にとってどんな利益をもたらすのかという問いに対して、十分な答えが求められます。そのためにも、日本で身につけた技能を使って仕事探しを行い、雇ってもらった企業を通して就労ビザを得ることが移住への第一歩といえるでしょう。

まずは留学で英語力と現地での生活能力を向上させ、卒業後に与えられる1年間有効の「オープンワークビザ」で働くのも有力な方法です。アルバイトからフルタイムへ、そして就職といった道のりで、就労ビザを取得している人も少なくありません。

その他の移住方法

就労ビザで働くことで永住権取得を目指す技能移民は、日本人でもっとも多い移住方法ですが、その他にも投資家や起業家としての移住審査があります。どちらもまとまった資金や信頼できる経歴が必要になるためハードルは高いでしょう。

ニュージーランドで永住権を取得するためには

移民審査はポイント制

ニュージーランドの永住権審査には、技能移民・起業家・投資家という3種類の取得タイプがあります。それぞれ審査基準が異なるので確認していきましょう。

就労ビザを取得し、地道に働きながら永住権獲得を目指す技能移民部門では、雇用状況や職歴、学歴、資格、年齢などの項目があり、それぞれポイント数が決められています。英語力は、IELTSで6.5以上が必要でしょう。健康であることや、日本での犯罪歴がないことなども申請条件に加えられています。

起業家部門は、英語力に関してはIELTSで4.0以上とあまり高くありませんが、起業のための資金を最低10万ドル確保していることが求められます。学歴を問われることはありません。これまでの自営業経験やシニアマネージメント経験、ニュージーランドにおいてどれだけの雇用を創出できるのかなど、項目に応じてポイントが加算されます。

ITや輸出などの分野において、新しい技術やサービス、現地での雇用を生み出すことのできる人材が求められているようです。投資家部門は、年齢制限なしで事業経歴を必要としない「投資家プラス」と、65歳以下を対象とした「投資家2」という2つのカテゴリーに分けられています。

前者は3年以上の投資期間で、1,000万ドルの投資を行うというのが申請条件です。後者は4年以上の投資期間を設けて、150万ドルの投資を行うことが条件となります。審査期間が10カ月間と短いことが特徴でしょう。

投資対象は、同国政府や自治体が発行した債券、現地企業の社債、現地で登録した銀行によって発行された債券・株式、不動産開発などが認められています。

バランスのとれた英語力が必要

移民審査において審査条件に英語力の記載がないのは、投資家部門の「投資家プラス」のみ。それでも、条件に記載がないだけで、それをクリアした後の審査では英語力に応じたポイントが加算されます。

その場合に求められるのは、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングにおけるバランスのとれた英語力です。日本人はリーディングが得意な傾向がありますが、リスニングやスピーキングは苦手です。ライティングに関しては、集中的なトレーニングを行わなければなかなか点数を取れないでしょう。

英語圏でよく使用される英語能力試験として、IELTS(International English Language System)が挙げられます。アイエルツと読みますが、この試験では英語の総合力を分野別に細かくチェックすることが可能です。IELTSは、ニュージーランド移住においても、自分の英語力を証明する手段となるため、日本にいるときから勉強を始めておくことをおすすめします。

ニュージーランドに移住するのにおすすめのエリア

ポリネシア地域最大の国際都市オークランド

オークランドは同国最大の都市として知られ、全人口の約4分の1が住んでいます。また、約40%の住民が海外出身者であるため、国際色豊かな雰囲気がそこかしこで見られ、日本からの移住者にとっても暮らしやすい街といえるでしょう。

オークランドは大都市でありながら周辺を海や山に囲まれています。休日にはさまざまなアクティビティで自然を満喫することが可能です。都市の便利さと自然の美しさを兼ね備えているオークランドですが、同国でもっとも家賃が高い地域となります。生活費がかかることは、移住者にとってのデメリットになるかもしれません。

芸術の香りが漂う首都ウェリントン

北島の最南端にあるウェリントンは同国の首都であり政治・文化の中心です。市内には小高い山と海があり、一国の首都とは思えないほど豊かな自然にふれることができます。治安がよいことで知られており、家族連れには安心して暮らせる街といえるでしょう。

文化の面では、市内にある数多くの美術館や博物館は基本的に入場無料。ニュージーランド国際アートフェスティバルを隔年で開催しています。国際的にも高い評価を得ているニュージーランド交響楽団やロイヤル・ニュージーランド・バレエ団の本拠地であることに加えて、同国が力を注いでいる映画産業の中心地としても有名です。

歴史的建造物に囲まれた学園都市ダニーデン

南島の東海岸沿いにあるダニーデンは、スコットランドからの移民たちによってつくられた街として知られ、市内には尖塔を持つヨーロッパ風の建物を多く見ることができます。地域の1割以上が学生という学園都市であり、同国最古の大学であるオタゴ大学が有名です。コンパクトにまとまった市内は生活するのに便利でしょう。

ダニーデンの南側には、野生生物の宝庫であるオタゴ半島があります。貴重な生物を近くで観察できるため観光客にも人気のスポットです。

まとめ

開発の進んだ大都市と豊かな自然をどちらも味わえるのが、ニュージーランドの大きな魅力でしょう。四季があることも日本人に人気の移住先となっている理由かもしれません。

ニュージーランドで永住権を取得するためには、技能移民・起業家・投資家の部門があります。具体的な手続き方法を知ることで、ニュージーランド移住を、「いつかしたい」から「これならできそう」に変えることが大切です。自分の希望や状況に合った方法で移民計画を成功させましょう。

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