2019-11-15
【ベトナム移住】移住前の準備について
- Advice
外務省の海外在留邦人実態調査によると、2017年のベトナム在留邦人数は1万7266人(前年比+6.9%増)で、経済成長を背景にした日本企業の進出等により、多くの日本人がベトナムに在留しています。
実際に私もベトナムで生活をしましたが、街も人も非常にエネルギッシュ!「リタイヤ後ものんびりしすぎず、活力に満ちた街で暮らしたい」という方の移住先として大人気です。そんな成長著しい国・ベトナムへの移住について、魅力や生活費、ビザなど移住前と後に分けて全貌をお届けします。
1 ベトナムの特徴について
1-1 東南アジア随一の経済成長が見込める
高い経済成長を続けるベトナム。2018年の実質GDP成長率は7.1%を達成し、過去10年間において最高の経済成長率を記録しました。また人口9,620万人(2019年4月)の約50%が、30歳以下と若い世代が多い国。労働人口の割合が多いことから、生産力も年々増加し、さらなる経済成長が見込まれています。
1-2 エリアによって大きく異なる個性
面積は日本の0.88倍となる32万9,241平方キロメートル。南北に長く、北部の首都ハノイは経済の中心、南部のホーチミンは国内最大の観光地としてよく知られています。また最近ではダナンやニャチャンなどがビーチリゾートとして人気を集めています。さらにハロン湾やフエ王朝の建造物群、ランタンの街・ホイアンなど、世界遺産や自然、歴史を楽しめるエリアがベトナム全土に点在しています。
1-3 暑いだけじゃない!ベトナムの気候
年間を通じて気温は高いですが、ベトナムは南北に長いのでエリアによって気候が大きく変わります。北部は亜熱帯性気候となり、日本のように四季があります。年間の気温差が大きく、冬には羽織が必要な寒さの日もあります。熱帯モンスーン気候に属する中部は、雨季と乾季で気候が大きく変わります。熱帯気候の南部は、平均気温が27度で年間を通して暑くなります。自身のライフスタイルや体質に合わせて移住先を選べるのも、ベトナム移住の魅力です。
1-4 英語+簡単なベトナム語でコミュニケーションは万全
公用語はベトナム語ですが、様々な国から観光客が訪れることもあり英語が通じる場面は多くあります。都市部から少し離れると英語が通じないこともあるかもしれませんが、簡単なベトナム語を覚えておけば大丈夫!ベトナムの人はベトナム語を話そうとする外国人にとても親切です。こちらの伝えたいことを一生懸命に理解してくれようとするので、簡単なコミュニケーションなら問題ないでしょう。
2 ベトナム移住前の準備
2-1 ビザの種類について
日本のパスポート所持者であれば、15日以内の滞在はビザなしでベトナムへ入国・出国することが可能です。それ以上の滞在ではビザを申請しますが、ビザは20種類ほどあるので、ここでは移住希望者の取得が想定されるビザを紹介します。
【観光ビザ/DL】観光客向け。期間は1ヶ月か3ヶ月、さらにベトナムから出国ができないシングルビザか入出国自由のマルチプルビザの計4種類があります。
【商用ビザ/DN,NN3】ベトナム企業を訪問する外国人、非政府組織、駐在員事務所、外国企業の支店、外国の経済組織、文化組織、その他の専門組織の駐在員事務所に就労する人向け。期間は1ヶ月~3ヶ月で、出張に利用されるビザです。
【就労ビザ/LD】ベトナムで就労する場合には、就労ビザに加えて「労働許可証(ワークパーミット)」の取得が必要不可欠です。就労ビザを初めて取得する際には、日本国内での手続きができないため、上記の商用ビザでベトナムに入国した後に労働許可証(ワークパーミット)を取得し、その後に就労ビザに切り替える流れになります。
【帯同ビザ/TT】対象ビザ保有者の配偶者、18歳未満の子ども向け。
【学生ビザ/DH】ベトナムで就学する学生、研修生が取得するビザ。
企業で働いている人の場合は、会社がビザ取得をサポートしてくれる場合も多いかと思います。ビザの取得には様々な方法がありますし、ルールが変更になることもあるので、常に最新の情報を確認することをおすすめします。
2-2 ベトナムで就業を考えている方は
ベトナムへの移住にあたって、現地での就業を考えている方もいらっしゃるでしょう。人材紹介会社や求人サイトを活用して、仕事内容やビザの取得などの詳細について確認しましょう。また現地採用も募集もあるので、観光ビザで訪れた際にアプローチするのも一つの方法です。
ベトナムには製造業やサービス業、旅行業などはもちろん、最近ではIT企業のオフショア開発拠点として日本企業が多く進出しています。これまでの経験やスキルを活かし、自分の思い描くライフスタイルを実現できる仕事を見つけましょう。
2-3 予防接種は余裕をもったスケジュールで!
実際に移住の時期が決まってきたら、各種手続きと並行して進めたいのが予防接種です。医療も発達し、都市部では日系クリニックや日本人・日本語の分かる医者が在籍する病院もありますが、ベトナムならではの病気には注意したいところ。ベトナムへの渡航前に、A型肝炎・B型肝炎・破傷風などの予防接種を受けることをおすすめします。子供の場合は、さらに追加で受けた方が良い予防接種もあります。また種類によっては、一定の期間をあけて追加接種をする必要があるので、余裕をもったスケジュールで受けるようにしてください。
3 まとめ
東南アジア有数の成長を続けるベトナム。バイタリティあふれる人々と自然・歴史あふれる街並みは、高度成長を体験した日本人にとって非常に魅力的な国であるでしょう。理想のリタイヤ生活を送るために、自分にぴったりの街を選ぶ楽しみもあります。次回はベトナムではどんな生活が待っているのか、移住後の暮らしについてご案内します。
関連記事:【ベトナム移住】移住後の生活について
著者:ヤギヌマヒトミ
ライター歴15年。夫のベトナム赴任に伴い、子供とともに約1年ほど中部・ダナンに移住。人々の笑顔、活気あふれる街、ビールの安さに魅了されたベトナム好きライター。