2021-10-27

MM2Hの新旧条件を徹底解説 /メリットや取得方法を分かりやすく紹介【2021年10月更新】

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昨今「最も移住したい国」「ロングステイの希望国」として話題のマレーシア。2020年8月から、コロナウイルスの影響によりMM2Hの申請が一時的に凍結されておりましたが、2021年10月より再開されることになりました。

再開に伴って、MM2Hの取得条件が変更されましたので、今回は2021年最新版のMM2Hについて旧制度と比較しながらご紹介致します。
※2021年10月現在の情報となります。

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MM2Hとは?

「MM2H」とは、マレーシア政府が推進している長期滞在ビザです。取得すれば5年間マレーシアに滞在することができます。

また、家族(配偶者と21歳未満の未婚の子供、60歳以上の両親)も条件を満たせば同行することが可能です。

旧MM2H取得条件では、10年間の長期滞在が可能であること、また申請条件となっている財産・収入証明のハードルが現実的であったことから日本人のMM2H取得数は年々増加しておりました。

※新しいMM2H取得条件では、申請条件を満たすことができれば+5年の延長申請が可能となります。

 

MM2H新旧条件比較【2021年10月更新】

ここでは、2021年8月13日に在マレーシア日本国大使館が発表したMM2Hの新規申請に関する条件を、旧申請条件と比較して説明致します。

 

MM2H 基本条件に関する新旧条件比較



  新制度 旧制度
有効期間 5年 ※申請条件を満たす限り5年ごとに延長可能 10年
滞在期間 35歳~49歳:年間合計90日以上
50歳以上:なし
なし
取得費 ビザ発給費:RM500/年(約1,3万円) RM90/年(約2,300円)

手続き費用:

申請者RM5,000(約13万円)
帯同者RM2,500(約6,5万円)

なし
人数の制限
マレーシア総人口の1%を超えない なし

旧制度ではなかった人数の制限が、新制度では「MM2H取得者本人と、被扶養者の人数をマレーシア国民総人口の1%を超えないこと」として追加されました。また、旧制度では有効期間が10年だったのに対し、新制度では5年となっております。(申請条件を満たすことができれば5年ごとに延長可能) 

MM2H 収入・金融資産の条件に関する新旧条件比較

 

  新制度 旧制度
マレーシア国外の月収 RM4万以上(約100万円) RM1万(約26万円)
定期預金

RM100万以上(約2,600万円)

※申請者の配偶者、子供、親、義理の親である被扶養者は一人につきRM5万が加算
50歳以上:RM15万(約390万円)
50歳未満:RM30万(約780万円)
定期預金の引き出し 不動産取得、医療、教育目的で、最大50%の引き出しが可能 50歳以上:RM15万(約390万円)
※申請者の配偶者、子供、親、義理の親である被扶養者も不動産取得、医療、教育目的で、最大50%の引き出しが可能 50歳未満:RM30万(約780万円)
流動資産 RM150万以上(約3,900万円) カテゴリーに応じて
RM35万円(約910万円)
及びRM50万円(約1,300万円)

 上の表を見ると、新申請条件は、旧申請条件と比較して厳しくなっていることが分かります。例えばマレーシア国外の月収は旧制度の約4倍、定期預金額は旧制度の6倍以上となっております。

参照:在マレーシア日本国大使館HP

日本はMM2Hの取得者合計数が世界2位!?

MM2Hの取得者数は、ビザ制度が開始された2002年から増加傾向にあります。
出典:グローバルプロパティ株式会社HP

2002年には800程度だった取得者数は2017年には6,000人を超えるまでに増加しました。その中で、日本人の取得者が非常に多く、2018年時点での国別取得者の合計は中国に次いで第2位となります。さらに、全世界での取得者の合計は40,000人を超えました。

図:国別年間MM2H取得者数

出典:グローバルプロパティ株式会社HP

 

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MM2Hの6つのメリット

マレーシアは「物価の安さ」「治安の良さ・暮らしやすさ」とともに「MM2H取得による移住のしやすさ」の3点から移住したい国ナンバーワンとなっています。

さらに、MM2Hには長期滞在ビザの中でも魅力的なメリットが多く、特に年齢を重ねても申請・活用しやすいことが特徴です。そこで、MM2Hの具体的なメリットを挙げていきます。

 

1.ビジネス歴、語学力に関わらず申請できる

多くの先進国では長期滞在ビザの申請条件に、宗教・語学力・現地のビジネス歴などの制限を設けているケースも多いのですが、MM2Hは主に財産・収入証明のみでこういった制限はありません。

年齢を重ねた資産家や、ビジネスを勇退して第二の人生を充実させるご夫婦の移住先として人気が高いのは、MM2Hの申請に年齢や語学力の制限がない点が挙げられます。

2.税金対策に有利

マレーシアの税金は外国人に有利な税率なので、日本で住民税を払うよりも税金を抑えられるのがメリットです。

収入源がマレーシアであれば、所得税も抑えられます。物価が安い中で税金も抑えられるので、日本にいるよりも少ないコストで生活水準を上げることができます。他にもマレーシアには相続税がないことから、富裕層のマレーシア移住も増えています。

3.利子が有利なマレーシアの銀行口座が持てる

年間の利子は3%以上と言われるマレーシアの銀行口座を持つことができます。利子のメリットが少ない日本の銀行に貯蓄するよりも、資産活用で有益性が高いと言えます。

4.住宅購入ができてローン融資の条件も良い

MM2Hを取得することで、マレーシアで住宅を購入することができます。他のアジア諸国では国籍を有しない外国人が、住宅ローンを組んだり、土地付住宅の所有権を持てる国は例がなく、マレーシア移住の大きなメリットです。

さらに、MM2Hの取得自体を「信用」とみなされて、住宅ローンの融資限度額などで有利に働くことも多いとされています。

また、マレーシアの土地や住宅の価格は日本よりも安いため、ジムやプール付きのハイグレードな邸宅を持つことも夢ではありません。

5.家族も同行できる

MM2Hは、家族を同行できるのも大きなメリットです。配偶者はもちろん、21歳未満の未婚の子供、60歳以上のご両親も連れて行けるのが特徴です。※条件あり

子供たちをマレーシアの学校に入れて国際感覚を養わせることもできますし、ご両親に老後の快適な生活を親孝行としてプレゼントすることができます。

6.条件付きで現地就労もできる

MM2Hではマレーシア企業への投資はできますが、自ら起業すること、企業の役員になったり勤務することは原則認められていません。しかし、50歳以上で専門職を有する場合は、週20時間以内でのパートタイマーは可能です。

 

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MM2Hの申請・取得方法は?

代行業者を利用する場合は、手数料が15万円~20万円程度かかります。しかし、マレーシアを熟知しているプロが行ってくれるため、移住後の生活の情報などを聞くこともできます。

ただし委託をする前に、マレーシア政府の認可を受けた業者か確認を忘れないでください。ここでは個人でMM2H を取得する場合の手順を紹介します。

1. 必要書類を用意してマレーシア・マイ・セカンドホームセンターへ提出

提出書類は申請書や写真といった一般的な書類から、「なぜMM2Hを申請したのか」という内容を英語の手紙形式で書くカバーレター、その他英語の証明書が13種類必要となります。英語での書類作成に慣れていない方にとっては、かなり大変な作業になるでしょう。

図:MM2Hの取得に必要な書類

NO 必要書類 必要枚数 ポイント
1 カバーレター 1 ビザの申請理由を記載
2 MM2H申請用紙 1 ※書類をダウンロードが必要。自筆で記載
3 代表者の経歴書 1 学歴、職歴などの記載
4 IM12フォーム 3 ※書類をダウンロードが必要。原本1枚、コピー2枚。
5 パスポート全ページのコピー 1 全ページのコピー
6 パスポートの顔写真 4 パスポート用サイズの写真を準備
7 結婚証明書 1 配偶者が同行する場合のみ必要
8 健康自己申告書 1 ※書類をダウンロードが必要。
9 出生証明書 1 21歳未満の子供が同行する場合のみ必要
10 財務書類の開示承諾書 1 ※書類をダウンロードが必要
11 無犯罪証明書 1 県警察へMM2H申請書を持参し証明をもらう
12 在籍確認承諾書 1 ※書類をダウンロードが必要
13 財務関連書類 1 直近3か月分の預金証明書
14 チェックリスト(Appendix) 1 ※書類をダウンロードが必要

出典:マレーシア政府観光局

2. 審査を通過すると仮承認書が発行される

MM2Hセンター内移民局より、審査を通過した申請者に仮承認書が発行されます。書類提出後、約4か月で発行されるのが一般的です。

3.仮承認書発行から6か月以内にマレーシア国内での各種手続き

マレーシア国内で銀行口座の開設や医療保険の加入、健康診断などを現地で行います。

4. MM2Hセンター内移民局出張所にて書類提出

マレーシアの金融機関の証明書や健康診断書、医療保険証明書などの書類を提出します。

5. MM2H取得

マレーシアの現地事情や英語での書類作成に慣れている方は個人取得でもスムーズですが、そうでない場合は代行業者に依頼することが一般的です。

まとめ

今回はMM2Hの取得条件を新旧で比較してご紹介しました。今回MM2Hの取得条件が更新されたことにより、取得難易度は厳しくなったように思います。

しかし、ハワイへの移住ビザ「グリーンカード」を例にすると、マレーシアと違い申請だけでは取得できず、会社を設立し、ある一定以上の売上高実績を作るなどを行わなければなりません。

このように、他の国と比較すると申請がスムーズで、暮らしのメリットが多くあるマレーシアに長期滞在できるMM2H は引き続き人需要があるビザだと言えるでしょう。

実際にMM2Hを取得して、移住した方へインタビューを行った「MM2Hって取るべき?マレーシア移住中の方に聞いてみた。」もぜひご覧ください。

また、マレーシアの移住について知りたい方は「マレーシア移住完全ガイド。メリットやビザ、生活費まで徹底解説!」をご覧ください。

 

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